新美南吉




畑の光のなかにゐる。
黒い土をばかへしてる。

町の光の中にゐる。
馬をつないで売つてゐる。

窓の光のなかにゐる。
つむぎぐるまをまはしてる。

くらい光のなかにゐる。
つちで金鉱たゝいてる。

――人は光りのなかにゐる。
  神も光りのなかにゐる。





底本:「日本児童文学大系 第二八巻」ほるぷ出版
   1978(昭和53)年11月30日初刷発行
底本の親本:「赤い鳥」赤い鳥社
   1933(昭和8)年4月
初出:「赤い鳥」赤い鳥社
   1933(昭和8)年4月
入力:菅野朋子
校正:noriko saito
2010年12月9日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。




●表記について


●図書カード